戦争でシンナーが買えない?現場で起きている本当の理由とは
戦争でシンナーが買えない?現場で起きている本当の理由とは
最近、現場でもよく聞く話が「シンナーが手に入りにくい」「特定のメーカーだけ在庫がない」という状況です。
特にパナロックシンナーなど、自動車補修系の溶剤は品薄になりやすく、実際に困っている職人も多いと思います。
では本当に「戦争のせいで買えない」のか?
結論から言うと、これは半分正解で半分間違いです。
シンナー不足の本当の原因
シンナーは単なる液体ではなく、石油から作られる化学製品です。
そのため、世界情勢の影響を大きく受けます。
今回の供給不安は、主に以下の3つが重なって起きています。
原料(石油・ナフサ)の不安定化
シンナーの主成分であるキシレン・トルエン・エステル系溶剤などは、石油精製から作られます。
戦争や中東情勢の影響で
原油価格の変動
ナフサ供給の不安定化
精製ラインの影響
が起きると、これらの溶剤の供給にも影響が出ます。
つまり
材料の元が不安定になっている状態です。
物流の問題(ここが一番デカい)
実は一番影響が大きいのがここです。
海運ルートのリスク増加
コンテナ不足
保険料の上昇
輸送遅延
この影響で
👉「物はあるけど届かない」
という状態が起きています。
現場的にはこれが
“買えない感覚”の正体です。
化学メーカーの優先順位
供給が不安定になると、メーカーはすべての製品を同じように出荷しません。
優先されるのは👇
医薬品
半導体関連
燃料系
逆に塗料やシンナーは
👉 後回しにされやすい分野
その結果、出荷制限がかかり
特定のシンナーだけ市場から消える現象が起きます。
なぜパナロック系だけ無くなるのか?
現場でよくある疑問がこれです。
「ピュア薄め液はあるのに、パナロックだけ無い」
これには理由があります。
需要の集中
パナロック系は
自動車補修
板金塗装
高品質塗装
などで広く使われており、
👉 需要が一点に集中している
そのため、供給が少しでも崩れると一気に在庫が消えます。
成分と設計の違い
パナロックシンナーは
👉 自動車補修用に細かく調整された専用溶剤
一方でピュア系は
👉 建築・工業でも使える汎用タイプ
つまり
パナロック → 代替しにくい
ピュア → 代替が効く
この違いで在庫状況が変わります。
製造のしやすさ
ピュア系(特にトルエン・キシレン無しタイプ)は
原料の選択肢が多い
環境対応型
生産しやすい
そのため
👉 供給が安定しやすい
「戦争で買えない」は正確か?
ここを整理すると👇
❌ 完全に作られていない → 違う
⭕ 原料・物流・優先順位で回ってこない → 正解
つまり
👉 供給が止まったのではなく、流通が詰まっている状態
現場での対策(重要)
この状況は一時的ではなく、今後もしばらく続く可能性があります。
補修業としては👇
- よく使うシンナーは早めに確保
- 代替品(ウレタンシンナー)の把握
- 材料不足を前提に段取りする
まとめ
今回のシンナー不足は
原料の不安定化
物流の遅延
メーカーの供給制限
が重なって起きています。
そして現場で起きているのは
👉「材料不足」ではなく
👉 “流通の詰まり”
この認識を持っておくことで、今後の対応も変わってきます。
ご覧頂き有難うございます。
現在のような材料不足の状況でも、補修・リペアで対応できる方法は多くあります。
交換ではなく、補修・シート・部分施工を組み合わせることで、コストを抑えながら最適な仕上がりをご提案可能です。
お困りの際はお気軽にご相談ください。
通常3営業日以内にご返信させて頂きます。
